【Up date 新型コロナウイルス】

オミクロン株の市中感染確認に伴う対応について

1月23日(日)午前、アーダーン首相は記者会見を行い、国内において新型コロナウイルスのオミクロン株の市中感染を確認するとともに、全国において信号機システムの「赤」に移行することを発表しました。

1 オミクロン株の市中感染
(1)1月13日(木)に、ネルソンからオークランドに移動し、オークランドにおいて結婚式等に出席した家族の感染例が、オミクロン株であることが確認された。
この感染例については国境で確認された感染例とのリンクが明らかではない。オミクロン株はオークランドで広がっているほか、ネルソン・マルボロ地方、
及びその他の場所で広がっている可能性がある。

(2)1月16日(日)にその家族が搭乗したオークランド発ネルソン行きニュージーランド航空のフライトで、客室乗務員が感染した。その後、この客室乗務員は4便のフライトで勤務した。

(3)これら感染者の立ち寄り先は、保健省ウェブサイトで公開した。

2 信号機システムの「赤」への移行
(1)1月23日(日)23時59分から、ニュージーランド全国は、「COVID-19 Protection Framework」(通称「信号機システム」)における「赤」に移行する。
(2)ブースター・ワクチンを接種し、屋内・屋外で他者との距離を取ることができない場合はマスクを着用する、また、他者との接触をできる限り制限することが重要である。
(3)信号機システム「赤」は、ロックダウンではなく、今までと同じような生活を送ることができるが、オミクロン株の蔓延を遅らせるという目的のため、次のような制限等が設けられる。

ア. ホスピタリティ業(レストラン・カフェ等)は営業可能であるが、屋内では100人まで、また、客は(他者との)距離を保ち着席しなければならない。
イ. 集会は開催可能であるが、集会人数については、ワクチン接種済みの者の場合は100人まで、ワクチン未接種の場合は25人までに制限する。
ウ. 小売業・公共施設(図書館、博物館等)では、フィジカル・ディスタンスを保つための面積を基準に人数制限が設けられる。
エ. ビジネス・職場は、営業を継続することが可能であるが、職場が適切と判断すれば、従業員が在宅勤務(リモートワーク)にすることができる。
オ. 教育施設も継続して開くことができるが、4年生(Year 4)以上のマスクの着用等、公衆衛生上の特別な措置をとる。

3 オミクロン株の蔓延度による3ステージの対策計画
(1)ステージ1
集団感染が確認された初期段階である現時点はステージ1であり、オミクロン株の1日の感染件数1,000件以下が最長で14日間続くと想定する。ステージ1では、デルタ株対策と同様に、オミクロン株の排除を目指すアプローチを取る。これには、接触記録(アプリ等)、隔離、症状が出た場合のPCR検査(迅速抗原検査(RAT)も導入予定)が含まれる。なお、感染者は14日間の隔離、接触者は10日間の隔離を行うこととなる。
(2)ステージ2
ステージ2は移行期であり、オミクロン株の感染による重症化のリスクがある者を特定することに重点を置くこととなり、そのための対策を調整する。なお、オミクロン株で重症化する人数は少ないものとなるだろう。
(3)ステージ3
1日の感染件数が数千件に達した場合、接触者の追跡方法、接触者の定義、隔離の要件を変更する。数週間はステージ3には至らないと想定している。

アーダーン首相の声明
https://www.beehive.govt.nz/release/new-zealand-move-red-1159pm-today

 

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watanabenztour